ごあいさつ



東京慈恵会医科大学・先端医学推進機構・痛み脳科学センターが発足しました。

このセンターは、文部科学省私立大学戦略的基盤形成支援事業「痛みの苦痛緩和を目指した集学的脳医科学研究拠点の形成」(平成25-29年度)の支援を受 けた研究を推進するため、本学の先端医学推進拠点群の1拠点として設立されたものです。 痛 みは、ほとんどすべての臨床領域において、患者さんの苦しみの重要な原因となる訴えです。障害や炎症は強い急性痛を引き起こし、警告信号として働きます が、慢性化した痛みは、警告信号としての役割を果たさないにもかかわらずその苦痛によって患者さんを苦しめ続けます。本邦では国民の20%以上が何らかの 慢性的な痛みを訴えています。近年の研究から、この苦痛は、脳の神経回路のはたらきによって生み出されていることがわかっています。本センターは、このよ うな痛みの苦しみを生み出す脳機構を解明し、臨床におけるその緩和方法の開発を目指します。さらに、そこで得られた痛み脳科学の研究成果を、本学教職員お よび拠点で研究を進める研究者で共有することにより、基礎から臨床に至るまで「痛みのわかる慈恵」を実現し、痛みで苦しむ患者さんに還元することを目指し ます。

センター長 加藤総夫